幸せを呼ぶ猫の実話|特徴はやっぱり本当だった?

これは、子供ができず寂しさを紛らわすために猫を飼い始めまた夫婦の物語です。子供の代わりと思って息子のような目線で可愛がっていたのですが、その猫が運んできたのは……。猫と夫婦の心温まる幸せなストーリーをご紹介します。

猫が幸せを運ぶ、といった逸話を耳にしたことがある人も少なくないでしょう。今回紹介するのは、結婚3年目、半ば子供をあきらめていた僕たち夫婦が飼い始めた猫が運んできた……のかもしれない、とても幸せな実話です。猫好きの方必見!「きっとそうに違いない」と共感していただければ幸いです。

結婚3年目、子供ができず…

5歳年下の妻と結婚したのが3年前。結婚当初から僕たちは子供がほしくて、よく子供の話をしていました。「男の子だったら一緒にキャッチボールをしたいな。でも、女の子も可愛いだろうな」妻とそんな他愛もない話をしながら、子供ができることを日々願っていたのです。

結婚したとき、僕は40歳で妻は35歳。まだまだ妻は妊娠できる年齢だと思っていたのですが、子供ができないまま、1年、2年と経過しました。

そんな中、3人の子供がいる出産経験豊富な妻の友人から「38歳までに妊娠できないと厳しいと思う」という話を聞きました。個人差があるので一概には言えないそうなのですが、そんな話を聞いて僕も妻も不安になりました。

不安になる妻を見て、いたずらに不安になるようなことを言った妻の友人に腹を立てたりもしましたが、年齢を重ねるほど妊娠が難しくなるのは事実です。でも、落ち込んだままだと良いことは何もないと思い、何か状況を変えたいと思って猫を飼うことにしました。

家庭の空気を変えてくれた猫

妻と相談して猫はメインクーンという大型の猫を飼うことにしました。僕も妻も猫に詳しいわけではなかったのですが、メインクーンは体がすごく大きいのに、やさしくて人懐っこく、甘えんぼうな性格ということで決めました。

子供を求めていた僕たちは、おそらく子供がそうするように、猫に甘えられることを求めていたのだと思います。そしてお互い口には出しませんでしたが、僕たちは、「子供をあきらめる代わりに猫を飼うんだ」と、どこかで思っていました。

そして、我が家にメインクーンがやってきました。ペットショップで一目ぼれした生後2ヶ月で手のひらサイズの男の子です。

実際に飼い始めると想像以上に可愛くて、その一挙手一投足に癒やされました。

ちょうど飼い始めた時期は、コロナの影響で緊急事態宣言が発令されているさなかで、なかなか外に遊びに行けず家にこもっていたのですが、緊急事態宣言中でなくても家にずっといたかったくらい、猫に癒やされておりました。

次第に妻の表情も明るくなり、家の空気が変わってきました。妻が猫を抱きかかえて頬をすり寄せて微笑む姿を見て、やはり猫を飼ってよかったと思いました。

猫と暮らして1年で妊娠が発覚!

猫と僕たち夫婦の幸せな日々が続いていたのですが、猫が成長するにつれてあまり妻に甘えなくなってきました。体も大きくなってきて、我が物顔で家の好きなところでくつろぐようになり、妻は少し寂しそうでした。

僕は猫のそんな様子も、それはそれで可愛いらしく、息子が大きくなったらこんな感じで親をうっとうしがったりするのかな、と考えたりしてしまいました。

猫の1歳の誕生日が過ぎたころ、猫が妻のお腹をよく見るようになりました。最初は何を見ているのかわからなかったのですが、その頻度が日に日に増えてきました。妻は何か思うところがあったようなのですが、僕にはわかりません。猫がまた妻に甘えるようになればいいなと考える程度にしか思っていませんでした。

しかし数日後、妻から「妊娠した」と衝撃の事実を告げられたのです。そのときのうれしさと驚きは言葉では言い表せません。実際、僕は喜びのあまり気が動転して、妻ではなくなぜか猫を高々と持ち上げてしまったのですから。

妊娠中、妻のお腹が気になる猫

お腹の子は順調に育ってくれて、妻のお腹はどんどん大きくなってきました。

猫は「なにかいるなぁ」という感じで妻のお腹をよく触っていました。その触り方がとてもやさしかったので、僕には、猫がお腹の子に「お兄ちゃんですよー」と言っているように見えました。

やがて妻のお腹の子が男の子だとわかりました。さらに、予定日が猫の誕生日あたりだということもわかり、これは本当に猫が幸せを運んできたのかもしれないと、同じ誕生日になることを願いながら日々過ごしていました。

子供が産まれて

「産まれそうなので病院へきてください」

病院からそう言われたのは猫の誕生日の翌日でした。残念ながら猫と同じ誕生日にはなりませんでしたが、一日遅れで元気な男の子が産まれました。息子の顔を見て頑張ってくれた妻に感謝すると同時に、お兄ちゃんになった猫の顔が思い浮かびました。

妻が退院して息子と一緒に帰ってきた日、猫は「なにこれ?」という表情でじーっと息子を見ています。「弟ができたよ、しっかり面倒見てあげてね」そう言うと、猫はやさしく息子を触りました。

それから、僕たち家族3人と1匹……いや、家族4人の生活が始まりました。悪戦苦闘することもありますが、毎日とても幸せです。

猫はどこまでわかっているのでしょう。

僕たちに「遊んでよー」と甘噛みしたりすることはあっても息子には絶対にそんなことはしません。絶対に息子にはやさしく接します。子供がまだ小さいので僕たち夫婦が息子にかかりっきりになり、猫をほったらかしにしてしまうことがあります。そんなとき猫は隅の方でちょっとだけ拗ねています。そんな姿がまた愛らしく、同時に、この猫がもたらした幸せをあらためてかみしめるのです。

幸せを運ぶ猫

僕たち夫婦は、この猫が息子を連れてきてくれたのだと思っています。

拗ねている猫に「ありがとうね」と言って撫でても「ふんっ」という感じです。でも、そんな姿が息子と同じくらい愛しく思えます。

そういえば、黒猫や三毛猫が幸せを運ぶとか、かぎしっぽの猫やハチワレは縁起がいいなどといった話を耳にします。しかし我が家の猫にはそんな特徴は1つもありません。

ちょっと気になって調べてみると、ハチワレは漢字の「八」にあやかって、末広がり、ということで縁起がいいとされていたり、三毛猫も「三」という数字が縁起がいいからとか、三毛猫は病気をしにくいからとか、何かと関連付けたりして「幸せを運ぶ猫」と言われているようなのです。

おわりに

我が家の猫には、ちまたで言われるような特徴はありませんが、でも僕たち家族にこんな素晴らしい幸せを運んできてくれた猫です。どんな猫でも、何か不思議な縁があって、幸せを運んでくれることがあるのかもしれないと、そんな風に感じました。言葉は通じていないかもしれませんが、猫には「ありがとう」と言い続け、これからも家族4人で幸せに暮らしていこうと思います。