保護猫を飼いたい方必見!東京キャットガーディアンの取り組みをご紹介

保護猫を飼いたい、また保護する活動を何らかのかたちでサポートしたいと考えている方も多いのではないでしょうか。NPO法人東京キャットガーディアンでは保護猫や地域猫(野良猫)のための活動や、飼い主やファンに向けた有益な取り組みを展開しています。本記事では、山本葉子代表に伺った思いを交えながら活動や最新トピックについて紹介していきます。

NPO法人東京キャットガーディアンは保護猫のケアと譲渡、地域猫(野良猫)の過剰繁殖抑制の2本柱で活動しています。また活動資金につながるペット保険代理店の運営など多方面に渡って活動しています。本記事では山本葉子代表のお話を交えながら取り組みについて紹介しています。

写真:NPO法人東京キャットガーディアンの可愛らしい猫たち

ケアから里親に渡すまでをサポート

最も大きな活動として、保健所や民間施設からの依頼で保護した猫のケアと里親募集を行っています。山本氏は「13年間で8,000頭の譲渡が実現できました」と話しており、現在も月間約60頭のペースで保護から譲渡までを引き受けています。

保護された猫はまず、体重測定をはじめ体調確認を行い、ノミ・ダニなどの予防処置など年齢に合わせたケアを行います。給餌や排泄確認で体調を整え、不妊去勢手術を行った後に譲渡対象の猫となります。TCGでは設立当初から譲渡会場でもあり、猫グッズなど活動費用につながるショップ機能を備えた「開放型シェルター」を備えており、そこで保護猫を飼いたいと希望する方と猫のマッチングを実施しています。

写真:「開放型シェルター」の様子

地域猫(野良猫)の過剰繁殖を防止

山本氏が「保護・譲渡だけでは蛇口が閉まっていない状態」と話すように、猫たちが次々と産まれてしまうことが課題でした。そこで屋外で暮らす地域猫(野良猫)に目を向けたもう1つの柱が、外猫の過剰繁殖を抑制する活動「そとねこ病院」です。「時期によっては1日に50件ほど連絡がある」と言うように、糞尿などの被害を訴える地域住民と保護する側の間に立つ第三者としての役割を担っています。具体的には地域猫を捕まえるための捕獲器の貸し出しと、過剰繁殖を防ぐために不妊去勢手術をサポートしています。

明るいスタッフが日々多くの保護猫をケア

TCGでは、日々多くの保護猫のケアにあたっています。山本氏が「体力的にヘビーな仕事」と話すケアですが、さまざまな経歴を持つスタッフがTCGの活動に賛同し集まり、獣医師の指導のもと給餌やケージの掃除、健康チェックなど飼育に関わる業務にまい進しています。

ただ病を患い残念ながら亡くなってしまう猫や、我が子のように愛情をかけて飼育した猫が里親のもとへ旅立ってしまうことも多々あります。そのような際には「心の傷にならないように、グループで経験を乗り越えられるようにサポートしています」と言い、スタッフへの心遣いも忘れません。

写真:スタッフがお仕事している様子

サスティナビリティな保護活動を目指して

1頭でも多くの保護猫をよい里親へつなぎたいとの思いで活動を続けていますが、山本氏は「保護とそとねこ病院を維持するためには、月間でかなりの費用が必要なのです」と訴えます。またコロナ禍で譲渡会に来場する方の減少や勉強会やセミナーの人数制限といった影響があり、新しい保護猫を助ける機会が減ってしまうことも危惧しているそうです。ここでは資金調達をはじめ、サスティナビリティな活動にするための独自の取り組みについて、いくつかご紹介します。

しっぽ不動産

ペットウェルカム物件を紹介するポータルサイトである「しっぽ不動産」。「通常の物件サイトでは、”ペットOK”としか記載がないため、大型犬はOKなのか担当者に聞くまで分からない」と言った課題を解決すべく立ち上げました。猫と暮らしたい方向けに猫を飼うための工夫を凝らしたアパートや一軒家を写真付きで紹介するほか、猫付きシェアハウスのフランチャイズやねこ付き物件のオーナー募集も行っています。山本氏は「掲載するまでの擦り合わせなどが大変ですが、猫を堂々と飼えるという希望が叶えられることが嬉しい」と語っています。

ねこのゆめ

例えば、飼い主が高齢化によってどうしても猫を育てられなくなったなど猫を手放す理由には社会問題と密接な関係があります。そこで「ねこのゆめ」では成猫を引き取り、再譲渡先を探す手助けを行っています。これまで再譲渡率は8割を超え、残り2割はTCGが手がける猫のホスピス施設で飼われています。

契約金を一括で受け取り猫のケアや譲渡先の選定を請け負うこともできますが、もしものために予め積み立てを行うシステムも導入。また飼い猫だけではなく、近所で見かけて世話をしている地域猫にも利用できるようにしています。山本氏は「不足しているのは愛情ではなく、システムなのだ」と感じ、猫の将来に備えた仕組みづくりに力を入れています。このシステムを開始してから、高齢者が新たな住居に猫と引っ越す際の査定条件としてプラスに働いた実績もあり、年配の方からも引き合いが強いサービスです。

写真:ねこのゆめカードの写真

ペット保険の代理店

ペット保険の代理店としても活動しており、代理店手数料も保護猫の世話にとって重要な資金源となっています。山本氏によると「国内で初めてペットに関しての保険代理店」で、現在では4社の代理店を務めています。保護猫を譲渡する際、不測の事態に備えてペット保険に加入するように促しており、適切な医療を提供できる飼い主を増やすための啓発にもつながっています。

保護猫への理解を深めるファンづくり

TCGでは、保護猫についてより理解を深めてもらうための活動にも尽力。シェルターに併設するショップなどの訪問型に加えて、動画配信やコミュニティの開設などオンライン型にも力を入れています。

写真:シェルター併設ショップ内

ShiPPO TVでライブ配信

YouTubeチャンネル「ShiPPO TV」では、毎日数時間ずつシェルターにいる保護猫の様子を配信しています。また通販サイト「ShiPPO TV通販部」と連動して、猫におすすめの商品なども紹介し、保護猫を広く知ってもらうための場を提供しています。「気になる猫がいるので引き取りたい」と連絡が来ることもあり、山本氏は「猫を指定しての譲渡申し込みは受け付けていませんが、多くの方に興味を持ってもらっていることを感じている」と話しています。

Youtube:配信中、シェルターにいる保護猫の様子

サポーターコミュニティで情報発信

最近、新たなファンサイト「東京キャットガーディアンサポーターコミュニティ」も立ち上げました。個性ある猫の紹介やスタッフが世話する様子などを発信しています。支援費用を兼ねた月額費用を支払うことでバックヤードの様子を垣間見ることができ、また目にする猫たちを助けることができるため「ここでしか出会えない猫の魅力を知ることができる場として活用し、1人でも多くの方にファンになってほしい」と願っています。

里親になるには?

保護猫を飼いたいと考えている方は、どのように申し込めばよいのかも知りたいところです。そこで、TCGでの譲渡の流れや注意しておく点について伺ったお話をもとに解説します。

保護猫と出会うまでの流れ

TCGの公式ホームページには「里親になっていただくための条件」が記載されており、それを確認した上で面談を申し込みます。その後個別面談を経て、譲渡可能となったらシェルターを見学し、引き取りたい保護猫を探します。山本氏は「いつも200頭ほどを飼育しており、多い時は300頭を超えています」と話しており、数多くの保護猫の中から選ぶことができます。譲渡後も随時サポートを行っており、医療や保険などについていつでも相談することができます。

注意すべきポイント

山本氏は「里親を決めるための最終ジャッジは個別面談ですが、申し込みのメールを受け取った時から面接を開始した心持ちでいます」と語っており、保護猫を引き渡す瞬間まで飼い主がきちんと猫を飼育できるのか、猫が幸せに暮らしていけるのかを見極めています。そのため里親を希望する際には、猫を飼いたい気持ちだけではなく、飼育できる環境や条件が揃っていることをきちんと伝えることが重要です。またいかなる時も一緒に過ごす伴侶動物として迎える覚悟があるかをアピールすることも必要でしょう。

保護猫のその後を知りたい

譲渡先が決まり、飼い主のもとへと旅立った猫たちはその後、幸せに暮らしているのでしょうか。TCGでは、誰もが気になる保護猫のその後についても積極的に情報提供しています。

卒業生今昔物語で幸せな様子をキャッチ

公式ホームページに設置しているバナー「TCG卒業生今昔物語」を押すと、卒業生について紹介しているブログがあります。「里親さんからお話を聞き、写真を提供してもらって更新している」というブログからは、それぞれのご家庭で大切な家族の一員として受け入れられている様子を伺い知ることができます。

シェルター日記

http://tcg.ldblog.jp/archives/cat_585859.html

TCG2022カレンダーを購入して活動を応援!

TCGでは毎年、シェルターを卒業した猫たちの写真を掲載したチャリティーカレンダーを制作しています。保護猫たちの可愛らしい姿を毎日眺めることができ、また普段からYouTubeチャンネルやファンサイトを覗いている方は、”あの時見かけた猫ちゃん”と再会できるかもしれません。売上は保護・譲渡の活動資金になるため、カレンダーの購入を通してTCGの活動を支えることにもつながります。ぜひチェックしてみてください。

まとめ

山本代表はインタビュー中に「ここでは、1頭にスペシャルなサービスをすることは重要ではない」と述べていました。一見厳しい言葉にも聞こえますが、今日もどこかで路頭に迷う猫が発生し、どこかで保護猫を引き取りたいと考える方が出てきています。その保護猫と里親の架け橋となり、1頭でも多くの猫を助けたいという覚悟が見える重い言葉です。里親になることができない方も、さまざまな取り組みを通じて活動を支援することはできます。この機会に東京キャットガーディアンのファンとなり、保護猫を見守る一員としての一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。